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Case Study & Interview

年齢的にも今が最後のチャンスと
定年まで10年残し開業を決意

かいわ内科渡辺 文時 院長

  • 消化器内科
  • 内科

年齢的にも今が最後のチャンスと定年まで10年残し開業を決意

2008年7月、JR京浜東北線蕨駅(埼玉県川口市)から車で10分の距離にある医療モールに、内科、肝臓・消化器内科、アレルギー科を標榜する「かいわ内科」がオープンした。院長は、消化器肝臓内科講師を務めた、渡辺文時医師。もともと臨床が得意で患者を診ることが好きだったのと、開業するなら年齢的にも体力のある今のうちにという思いから、2年ほど前に開業を決意したという。

「目指したのは、患者さん一人ひとりのかかりつけ医になれるような地域密着型のクリニックです。それと、大学病院と違って検査の際にも患者さんを待たせることがないよう、小回りの利くクリニックにしたかった」と、渡辺院長は語る。

開業にあたっては、三井リースを通して開業した医師が医局に何人もおり、彼らの勧めもあって、三井リースにコンサルを依頼。早速紹介してもらった候補地は、自宅から近いこと、大規模ショッピングセンターに隣接していること、さらに近隣に競合が少ないということもあって、渡辺院長の条件をすべて満たすものだった。

パンフレットやホームページは自作しコスト削減に努める

「開業は、当然初めてのことなので不安だらけでしたが、開業までの流れや段取り、必要なものをすべて三井リースが提案してくれたので、非常に助かりました」と渡辺院長は振り返る。

その一方で、「性格上、人に任せきりにできない」という渡辺医師は、設計、医療機器の導入、宣伝、求人など、多くの部分を自ら取り仕切ったという。

「まず、設計の面で一番こだわったのは、女性のお手洗いでしょうか。男女別にしてアメニティを充実させて、清潔感と落ち着きのある空間になるよう配慮しました。処置室については、細かく間仕切りすると費用がかかることと、開放的な空間を作りたかったので、あえて広い空間のままにしています。点滴や検査など、目的に応じてカーテンなどで仕切っています。電子カルテの選択、設置、それから院内のLAN配線関係もすべて自分で手がけました」 クリニックの宣伝においても、ロゴマークをはじめ、新聞の折り込み広告、パンフレット、ホームページもすべて手作りというこだわりようだ。なお、パンフレットの印刷は地元との連携を大切にしたいと、あえて地元の印刷所に依頼した。「できることはすべて自分で手がけた結果、駅看の年間60万円以外、広告費はほとんどかかっていないんですよ(笑)」と渡辺院長。

開院数ヶ月目にして当初の3年後の目標をクリア

こうして迎えた7月のオープン以来、患者数は予想以上に増え、当初の目標を大幅に上回る結果となっている。 「当初の予定では、1ヵ月後に10人、3ヶ月後に15人、1年後に20〜30人、そして3年後に50人程度を目標に患者数を持っていき、採算ベースに乗せられればいいと考えていました。ところが、蓋を開けてみると2ヶ月目に入ったあたりで既に平均1日外来数40人を超えました。最近では1日平均患者数は50人前後,土曜日は100人近い患者さんにいらして頂く日もあります。現在,開業8か月で新患患者数は2000人を超えました。開院の前日に内覧会をしたことや、駅に看板を出してクリニックの名前をアピールしたことが奏功したようです。そして,何といっても口コミでしょうか。ご家族で来院されているご家庭も多く,かかりつけ医としての使命を実感しております。(渡辺院長)

さらに、同じ医療モールに入る歯科医院や脳外科クリニックとはお互いに患者を紹介し合っており、こうした気軽な診診連携ができるのも医療モールならではだ。

また、検査件数についても、内視境に関しては月2〜3件を想定していたが、思っていた以上にニーズが多く、今では診療が始まる前と、午前の外来が終わったあとの一日2回行わなければ間に合わない状態だ。

一方、クリニック内のスペースを利用して行うがん免疫療法については、表立って宣伝をしていないこともあり現在患者は8名のみで、今後は免疫療法の患者数を増やすことが課題だという。

「スペース的には月に延べ50人分に対応できる作りになっていますので、何とかそこまで増やせればと思っています。免疫療法を行うクリニックのほとんどが、採血をした後に別の施設で培養をしますが、当院では,自施設内に培養室を有するため,採血をした後、10分以内に遠心分離機にかけてその場で培養を開始しています。そのため、効率の良い細胞培養が可能で、それだけ効果も期待できます。そういった点をもっとアピールできれば」と渡辺院長。

開業から8ヶ月。渡辺院長は、開業医としての充実感をかみ締める毎日だ。

「大学病院ではどうしても歯車の一つになってしまいますが、開業してからというもの、患者さんと一対一で向き合い、好きな臨床に没頭できることは本当に幸せなことです。それに、すべて自分の責任で仕事をしていけるので、やりがいという点でも大学病院とは比べものになりません。素晴らしいスタッフに恵まれたことは何よりで,とても感謝しております。これからも、地元の方々に選ばれるクリニックとして、スタッフ一同、がんばっていきたいと思っております」

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